材料

材料

平均線膨張係数(CTE:Coefficients of Thermal Expansion)と瞬間線膨張係数の違いは何ですか。

Tagged:

    • FAQFAQ
      Participant

      WorkbenchエンジニアリングデータでCTEを指定する方法は2つあります。 1. 瞬間(接線) 2. 平均(割線) 温度変化に伴う熱ひずみをグラフにプロットすると(このとき、原点は基準温度における熱ひずみゼロを表す)、平均CTEは基準温度からの線形勾配を表しています。 これに対して、瞬間CTEは、調査対象となる温度における曲線の勾配です。 実際には、平均CTE(アルファ)は、基準温度から現在の温度までの温度変化による熱ひずみの測定です。 熱ひずみを計算する場合、一般的には、この値を直接使用します。 熱ひずみ = アルファ×(現在の温度 – 基準温度) これに対して、瞬間CTEは、現在の温度の近辺でのごくわずかな温度変化によって生じた熱ひずみを表しています。 熱ひずみを計算するには、この数量を温度に対して積分する必要があります。 一般的に、線膨張の入力には平均CTEを使用しますが、ユーザーが瞬間CTE形式で材料データを準備してある場合は、Workbenchエンジニアリングデータの入力として瞬間CTEを使用することも可能です。 温度依存の平均CTEを使用する場合、熱ひずみの計算ベースとなる基準温度が必要となることに留意してください。 しかし、温度依存の瞬間CTEを使用する場合、材料の定義には、この追加情報は必須ではありません(ただし、Mechanicalで熱ひずみを正確に計算するには、基準温度が必要)。 こうした理由から、温度依存のCTEが瞬間CTE形式で公開されていることもあります。 詳細については、「Mechanical APDL Help」の『材料リファレンス』のセクション3.5「線膨張」を参照してください。 また、温度依存のCTEの詳細については、「Mechanical APDL Help」の『理論リファレンス』のセクション2.1.3「温度依存の線膨張係数」を参照してください。