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構造力学

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欠落質量応答とは何ですか。また、どのような状況で使うべきですか。

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      1. 欠落質量応答(Missing Mass Response)とは何ですか。 詳細については『理論リファレンス』で解説していますが、簡単に説明すると、構造が剛体のような挙動を示す場合に、ある周波数以上において増幅は見られないという考え方に基づいて、最大応答加速度(ZPA:Zero Period Acceleration)を入力する手法です。こうした高い周波数のベースに加速度「A」を入力した場合、他のポイントでの応答も同様に「A」となります。Workbench Mechanicalに入力する値は、この加速度の値「A」です。全質量[M]と、抽出するモード数に基づく有効質量[M’]は、すでにMechanicalソルバーに与えられています。 高周波数において入力/出力の比率が1に近いと仮定すると、欠落質量は[M]と[M’]の差として計算できます。 欠落質量([M] – [M’])と加速度Aの乗算に関連付けられる力を{F}とすると、この応答{R}は[K]^-1{F}で得られます。 これは、モード結合位相に付加する追加のモード形状(厳密にはモードではなく、疑似静的応答成分)として考えることができます。 『理論リファレンス』では、式15-226から式15-232およびモード結合の式15-233にて、より数学的に厳密な方法で詳細に解説しています。 基本的に、十分な数のモードを含めた場合(有効モーダル質量が実際の質量に極めて近いとき)、この手法は必要ありません。 しかし、十分なモード数が含まれていない(抽出できない)とき、かつ欠落しているモードが高周波数応答であると仮定できる場合には、欠落質量効果を用いることで、これらのモードの効果を追加の疑似静的モード形状に含めることができます。 2. 欠落質量応答(Missing Mass Response)はどのような状況で使うべきですか。 欠落質量応答が要求されているかどうかは、「十分な数のモードを解析しているか。」または「切り詰めモードでは系内の質量を正確に把握できていないか。」という問いの回答に基づいて判断します。応答スペクトル解析で誤差が生じる最大の原因は、質量を正しく得るのに十分なモード数を使用していないことです。高い割合の有効質量を得るためには十分なモード数で計算するのが理想ですが、一部の状況において、特に励振スペクトルがより低い範囲である場合には非現実的となる(多くのリソースを消費する)ことがあります。 モーダル解析で得た質量は、応答スペクトル解析と同じ励振方向にある累積質量分率を見ることで確認できます。 たとえば、ユーザーが200モードを抽出し、モーダル解析の刺激係数テーブルで、これら200のモードによって全質量の75%を得たことが示されたとします。 ユーザーが求める周波数範囲が、抽出したモードで十分カバーされる場合は、400モードの解析は必要ないと考えるでしょう(動的解析の範囲を得るには極めて高いモードが必要となり、こうしたケースでは拘束された支持体(拘束された大きなベースなど)における大きな質量に関連付けられているため)。 こうしたケースでは欠落質量効果を用いるのが理想的です。(解析対象の周波数範囲外の)極めて高い周波数モードの抽出には高い計算コストが伴いますが、使用しなければモーダル解析の範囲では系の質量の25%が欠落することになります。不安が残る場合は、モード数を増やして、応答スペクトル解析での応答が大きく変化するかを確認します。