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SPH法での粒子間に働く力について

    • keisuke.karikomi.7v
      Subscriber

      お世話になっております.


      標記の件につきまして,AUTODYNのSPH法での粒子と粒子の間に働く力(引きあう力や離れあう力)がどのように定義されているのかをお聞きしたいです。(定義式など)


      「AUTODYN SPH User Manual & Tutorial (Revision 4.3)」では密度の求め方は記述されていたのですが、その他の関係式は見受けられませんでした。
      また、「AUTODUN faststep tutorial」では「SPH法は状態方程式や構成則を通じて物性値を用いることができる」という記述がありました。


      そこで、SPH法での粒子間に働く力の定義式と状態方程式・構成則がSPH法での粒子間に働く力にどのように関係するのかを教えていただきたいです。

       

      よろしくお願いいたします.

    • Ram Gopisetti
      Ansys Employee

      Hi, 

      SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法では、粒子は物質を表し、位置、密度、その他の特性に基づいて相互作用します。粒子間の力は通常、カーネル関数の勾配から導出されます。代表的な力には以下が含まれます:

      • 圧力力:状態方程式(EOS)と物質の圧縮性に基づく。

      • 粘性力:流体や物質内の摩擦による抵抗。

      • 重力:粒子間の質量に基づいて作用。

      圧力力

      圧力力は次の式で表されます:

      Fij=−mj(Piρi2+Pjρj2)∇Wij(h)\mathbf{F}_{ij} = -m_j \left( \frac{P_i}{\rho_i^2} + \frac{P_j}{\rho_j^2} \right) \nabla W_{ij}(h)

      ここで:

      • mjm_jmj:粒子 jjj の質量

      • Pi,PjP_i, P_jPi,Pj:粒子 i,ji, ji,j の圧力

      • ρi,ρj\rho_i, \rho_jρi,ρj:粒子 i,ji, ji,j の密度

      • Wij(h)W_{ij}(h)Wij(h):スムージングカーネル関数

      • hhh:スムージング長さ

      粘性力

      粘性力は次のように表されます:

      Fijviscous=−mj(vi−vjρi+vi−vjρj)∇Wij(h)\mathbf{F}_{ij}^{\text{viscous}} = -m_j \left( \frac{\mathbf{v}_i - \mathbf{v}_j}{\rho_i} + \frac{\mathbf{v}_i - \mathbf{v}_j}{\rho_j} \right) \nabla W_{ij}(h)

      ここで:

      • vi,vj\mathbf{v}_i, \mathbf{v}_jvi,vj:粒子 i,ji, ji,j の速度

      状態方程式(EOS)

      状態方程式は圧力と密度を関連付け、圧力力の計算に重要です。簡単な形は理想気体の法則で、次のように表されます:

      P=P(ρ)=K(ρ−ρ0)P = P(\rho) = K (\rho - \rho_0)

      ここで:

      • ρ\rhoρ:現在の密度

      • ρ0\rho_0ρ0:基準密度

      • KKK:圧縮性に依存する定数

      構成則

      構成則は、物質が変形にどのように応答するかを示します。弾性体や塑性体の挙動を定義し、力の大きさや方向に影響します。

      EOSと構成則の関係

      • EOSは、圧力と密度を関連付け、圧力力に影響を与えます。

      • 構成則は、物質の変形挙動に基づき、粒子間力の大きさや方向を変化させます。

      Cheers, Ram

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